E‐taxが最初に普及したとき、住民基本台帳カードの申請と電子証明書を発行してもらい、
ICカードリーダーを用意してE-taxを利用して確定申告をすると、
当時は税額控除として5,000円の控除が受けられました。
最初は疑心暗鬼だった人たちも次第にE-taxを使い始め、
普及率は良かったように思います。
ところが、その後マイナンバーカード制度が平成28年1月より導入されることになり、
管轄が市区役所から国になり、全国共通の番号で管理されることとなりました。
今まで使用していた住民基本台帳カードも
電子証明書の証明期限である3年以内であれば暫定的に利用できました。
私は電子証明書の有効期限が切れていることを失念しており、
電子証明書の再発行を願い出たのですが、
マイナンバーカード導入後は再発行できないと言われ、
カードの発行には半年かかるとのことでした。
そこまでマイナンバーカードの必要性を感じていなかった私は、
その後の確定申告はいわゆる書面方式という、
インターネット上の国税局のホームページにアクセスし、項目を入力し、
プリントアウトして税務署に提出するやり方をしていました。
マイナンバーカード制度が開始されて2年が経ちます。
その普及率は全国平均でおよそ10%であるとされています。
(出典:平成29年12月マイナビニュースより)
地域によっては、20%以上の普及率の市町村もあるようですが、
なかなかマイナンバーカードが普及していないようです。
普及しない一つの理由には、私は手続きの煩雑性と
e-taxが導入されたときのような税額控除などが
あまりない部分があるのではないかと考えています。
今年は確定申告の期日前に、以前e-taxを利用したことのある納税者に
利用者番号の通知とマイナンバーカードによるe-taxの利用を呼びかけるはがきが届きました。
しかし私は今年も書面による提出をしました。
すると職員よりID・パスワード方式による確定申告ができるという制度ができたと告げられました。
税務署に行き、ID・パスワード方式による届け出を完了すると、
16桁の利用者番号及び暗証番号の記載された重要書類と書かれた紙が渡されます。
このIDとパスワードを利用することで、
マイナンバーカードとICカードリーダーを利用しなくても
e-taxを利用できるようになったようです。
昨年11月にマイナンバーポータルという、いわゆる個人情報の関連付けが行われ、
マイナンバーによる情報の一元管理が行われようとしています。
今後の動きによっては、マイナンバーカードの普及が
大幅に見込まれる場合もあるかもしれませんが、
ひとまずはこのID・パスワード届け出制度による
e-taxの利用が増えるのではないかと感じています。